大阪府表具内装協同組合は、明治36年に大阪屏風建具商工業組合として発足しました。組合員の相互扶助の精神に基づき必要な協同事業を行い、組合員の自主的な経済活動を促進し、その社会的地位の向上を図ることを目的として、昭和27年に法人化され現在に至っています。
表具表装の技術は、奈良時代の経巻の製作を起原とし、その紙を切り継ぐ作業は、国内での紙漉の発達とともに掛軸の表装、あるいは屏風、襖、張付壁へと展開、進化し、日本建築とその住空間創生になくてはならない技術となり現在に受け継がれてきました。さらに、この表装技術が、これまでの日本文化を支え、絵画芸術品や歴史資料の保存伝承を担ってきたのです。私たち表具師は、先人達の多くの知恵と高い技術に学び、何より日本文化を尊ぶ心を忘れてはなりません。
それは、古い掛軸・屏風・額などの本紙洗い、修復などや、寺院内陣の金紙貼り、茶室の太鼓ふすま・腰貼り・千鳥張り障子、壁面への和紙貼りなど、手業でなければ成し得ない技術、そして本物の襖、屏風を作る伝統技術を継承しつつも、現代の建築住宅や、新素材の研究を怠らずに、新しい時代の表具表装を探求しなくてはならないのです。
当組合では、表具文化を絶やさず、発展させるため、「表具」を広く認知していただくために広報活動に力を注ぎ、毎年、「表具内装工芸展」を開催しています。また、職業能力開発促進法に則した大阪府表具高等職業訓練校の運営による後継者育成をおこない、国家検定技能士取得の推進、技能グランプリへの参加や、研修会の開催を通じて高い技術の習得をめざし、日々技能向上に努め研鑽しております。
現代の表具内装業界は、ふすま・障子・掛軸・屏風・衝立・巻物などの新規製作・張替の他、住宅様式の洋風化以来急速に普及してきた洋室の壁紙・カーペット・クッションフロア・カーテン・ブラインドなどの新規貼付・貼替・取付など多岐にわたります。これらの表具、内装工事は信頼のおける当組合加入店へご用命下さいますようお願い申し上げます。
理事長 | 八上 幸正 | 八上松竹堂 | 理 事 | 佐田 浩一 | (有)佐田商店 |
副理事長 | 松岡 健一 | 松岡表具店 | 理 事 | 曽我 大祐 | 曽我莚治堂 |
副理事長 | 岡本 吉隆 | (株)清華堂 | 理 事 | 武谷 城二 | 武谷建具店 |
専務理事 | 碇 茂夫 | 碇表具店 | 理 事 | 西村 泰有 | (株)西村千稔堂 |
常任理事 | 中井 勝幸 | 中井青雲堂 | 理 事 | 宮川 晴仁 | 宮川芳文堂 |
常任理事 | 中野 泰仁 | 紙戸屋・中野表具店 | 理 事 | 山本 博行 | 山本表具店 |
理 事 | 井上 敏男 | 井上青雲堂 | 監 事 | 塩田 鯉昇 | 塩田表具店 |
理 事 | 楠本 治 | 楠本表具内装店 | 監 事 | 前川 徹 | (株)静観堂 |
理 事 | 小池 伸和 | 小池表具店 | 相談役 | 谷 覚太郎 | 谷表具店 |
理 事 | 斉藤 憲彦 | サイトウ豊徳堂 |
初代 | 橋本 治三郎 | 昭和22年4月~昭和26年3月 | 十一代 | 田中 淳介 | 昭和59年4月~昭和63年5月 |
二代 | 玉田 元美 | 昭和26年3月~昭和30年5月 | 十二代 | 松井 利夫 | 昭和63年5月~平成5年7月 |
三代 | 伊東 幸吉 | 昭和30年5月~昭和31年3月 | 十三代 | 谷 覚太郎 | 平成5年7月~平成6年5月 |
四代 | 松井 新三郎 | 昭和31年3月~昭和33年6月 | 十四代 | 田中 淳介 | 平成6年5月~平成10年5月 |
五代 | 仙福 捨吉郎 | 昭和33年6月~昭和37年4月 | 十五代 | 山下 美代子 | 平成10年5月~平成16年5月 |
六代 | 間宮 周三 | 昭和37年4月~昭和39年4月 | 十六代 | 日下 敬一 | 平成16年5月~平成24年3月 |
七代 | 宮嶋 稔 | 昭和39年4月~昭和45年4月 | 十七代 | 八上 幸正 | 平成24年4月〜現在 |
八代 | 渡辺 浩 | 昭和45年4月~昭和47年4月 | |||
九代 | 三好 信次 | 昭和47年4月~昭和53年4月 | |||
十代 | 中島 良明 | 昭和53年4月~昭和59年4月 |
明治36年 | 当組合の前身、大阪屏風建具商工同業組合設立 出征兵士への慰問、傷病兵の急設病棟の壁張工事などに協力 |
昭和14年 | 工業組合法に基づく別団体である大阪府表具工業組合設立 |
昭和16年 | 大阪府屏風建具商工同業組合と大阪府表具工業組合が円満合併し、大阪府表具工業組合となる 戦時中の糊・釘・表具裂地などの配給事業を行う |
昭和18年 | 大阪府表具工事統制組合に改組 |
昭和22年 | 戦後の混乱を経て、大阪府表具工事統制組合を解消、大阪府表具襖商工業組合をあらためて設立 糊・釘・下張紙などの配給事業を行い、襖の公定価格の設定の折衝などを行う |
昭和25年 | 第1回表具工芸展を大阪三越百貨店で開催 |
昭和27年 | 大阪府表具襖商工業協同組合を法人化 |
昭和32年 | 第2回表具工芸展を大阪松坂屋で開催 |
昭和33年 | 第3回表具工芸展を大阪市立美術館で開催 |
昭和42年 | 大阪府表具協同組合に改名 |
昭和43年 | 大阪府表具協同組合青年部設部 |
技能検定実技試験の実施協力 | |
昭和45年 | 大阪府表具高等職業訓練校開校 |
昭和53年 | 大阪府表具内装協同組合に改名 |
昭和54年 | 大阪府表具高等職業訓練校が労働大臣表彰を受賞 |
昭和57年 | 第1回全国技能競技大会へ選手派遣 |
平成5年 | 「襖デザインコンペ '93大阪」を天満橋OMMビルにて開催 |
平成19年 | 「全国和紙展」(近鉄百貨店上本町店)への出展(23年まで出展) |
現在に至る |
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