過去のイベント

剥張 〜はくちょう〜

月 日:2017年10月21日(土曜)・22日(日曜)

場 所:天王寺公園内・慶沢園 茶室「長生庵」

主 催:カドカワ株式会社・大阪府表具内装協同組合


剥張 〜はくちょう〜 ご案内PDFファイル

2017年10月21日(土曜)・22日(日曜)、天王寺公園内・慶沢園 茶室「長生庵」の襖、障子、腰張りの公開張替イベントを開催しました。台風が近づく雨の中のイベントとなりましたが、多くの方々にご来場いただき誠にありがとうございました。イベント中にさまざまなパフォーマンスをしていただきました方々、材料提供を頂いたメーカー様にも厚く御礼申し上げます。2日目(22日)には暴風警報が発令され、慶沢園入り口が閉鎖となり、わざわざご来場いただいた方には大変ご迷惑をお掛けし申し訳ございませんでした。

「剥張(はくちょう)/〜 美しい日本を後世に残す表具師の仕事〜」と題して開催した、このイベントは「表具師」の仕事を直にご覧いただき、一般の方々に広く知って頂くために企画されたイベントでした。昨今では「掛軸」や「屏風」はもちろんのこと、「襖(ふすま)」までもが生活空間から消えつつあります。この「表具」という「和紙と木」でつくられる「空間しつらえ」には、先人たちのさまざまな知恵が詰まっており、モノを大切に受け継いでゆく我が国日本の「理にかなったリユース」の知恵が沢山詰まっています。

昔ながらの扉、日本固有の「襖」「障子」は使うごとに木の味わいが増し、張替をしてゆくことで何代にも亘り使用されます。今回張替をさせていただいた慶沢園・茶室「長生庵」の襖、障子は竣工当時のものかどうかは定かではありませんが、下張りには反古紙(楮和紙の古い大福帳や手紙)が使用され、引手も昨今取り入れられている工業製品ではなく「引手職人」が作った引手が使われ引手底部分には和紙が巻かれておりました。また、縁には「くの字」に曲がった折れ釘が使われており、長年使用されてきた襖であることは間違いありません。

ご来場いただいたお客様からは「初めて見た」「初めて知った」「へぇ〜、そんな風に出来てるんですか!」との沢山のお声を頂戴しました。美術館で硝子越しに見る、襖や屏風の中身をご覧いただくような感じですね。

このような機会は滅多にありませんが、表具師の仕事を広く一般の方々にご覧いただける機会が今後も持てることを願っております。

*写真はクリックして頂くと、大きめの写真をご覧いただけます。

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